資料:技術士大藪勲 論文等のご案内 (三菱電機(株)勤務時、著者として参画した主なもの)

  1. 鉄鋼プラントにおける検出器および計測装置(三菱電機技報・Vol.48・No.2・1974)
    -概 要-
    鉄鋼の生産プロセスにおける検出器および計測装置は自動化・省力化あるいは歩どまり向上に著しく寄与するため、それらを紹介したものである。その中で私が開発した機種の一つである無接触形鋼板長さ計(電子装置)を紹介する。自動車用の鋼板は重量でなく長さが販売単位であり、正確に長さを測る必要がある。この装置の動作原理は着磁装置と磁気検出器を1mの間隔で設置し、走行中の鋼板に着磁装置により磁気マークを付け、1m後ろに設置された磁気検出器により検出する。検出と同時に再度磁気マークを付け、以後この着磁、検出動作を繰り返す。この着磁信号または検出信号を計数することにより長さを計測することが出来る。着磁はサイリスタにより交流電流を遮断することにより行う。磁気検出は検出精度を上げるため、一方が時間遅れを有する2個の磁気検出器により検出し、差分増幅を行い0点を検出基準点とする。

  2. 着磁検出およびその応用(日本非破壊検査協会 NDI資料 3397 昭和47年6月3日)
    -概 要-
    着磁―検出法により鋼板に無接触で鋼板長さを測定できる。(電子装置)
    総合精度:±0.3%+1m、板厚:0.1〜3.2mm、鋼板速度:600m/分以下

  3. アナログ制御標準モジュール(三菱電機技報・Vol.48・No.2・1974)
    -概 要-
    鉄鋼用電機品におけるアナログ制御用標準カード及びユニットの開発品の報告である。私が開発した機種はAFR形界磁サイリスタ増幅器であり、電動機または発電機の界磁制御用に基準設定回路、フィードバック制御回路、検出回路、サイリスタパワー増幅回路をリニアIC素子を使用し、コンパクトにまとめている。定格電流8種、定格電圧4種、主回路方式2種(2アーム、4アーム)、制御方式6種(電動機用4種、発電機用2種)でシリーズ化されており、多くのプラントに納入され好評を得た。

  4. 新形EHタービンガバナの開発(三菱重工技報 Vol.16 No.5(1979−9))
    -概 要-
    発電用の大容量蒸気タービンガバナ(電気油圧式ガバナ)としてEHタービンガバナMARKの開発が報告されている。本件は三菱重工(株)と三菱電機(株)の共同開発である。その中で私が担当したのは制御用ICカードの開発であり、蒸気弁用サーボドライバーカード、バルブマネージメントカード、プログラマブルロジックカード、スピードチャンネルカード等13種類。

  5. CONSTRUCTION OF THE JFT-2M TOKAMAC (6)
     DESIGN FABRICATION AND TESTING OF NOISE PREVENTION AND GROUNDING SYSTEM
    (10th Symposium on Fusion Engineering, Franklin Plaza Hotel Philadelphia, Pennsylvania December 5-9, 1983)(IEEE)
    -概 要-
    核融合実験装置最大2.2テスラ磁場中における計測信号の各種ノイズ対策に対する結果の定量的評価


  6. CONSTRUCTION OF THE JFT-2M TOKAMAC (5)
     DESIGN AND FABRICASION OF POLOIDAL COIL POWER SUPPLY SYSTEM
    (10th Symposium on Fusion Engineering, Franklin Plaza Hotel Philadelphia, Pennsylvania December 5-9, 1983)
    -概 要-
    プラズマの励起・加熱・維持・形状制御を行うための各種コイル群の制御電源。鉄心を通る主磁束を発生させ、プラズマを加熱するOHコイル(6kV 7.5mF/10kV 3.2mFコンデンサ、700V 3.6kAサイリスタハイブリッド)電源、鉄心を通る主磁束とプラズマ平衡磁場を発生させるSコイル(20kV 50μF/10kV 7.2mFコンデンサ、2420V 4.3kAサイリスタハイブリッド)電源、垂直磁場コイル電源、鉄心の50%磁束量を逆励磁するバイアスコイル電源など。 

  7. 核融合試験装置用電源・制御装置(三菱電機技報・Vol.58・No.4・1984)
    -概 要-
    核融合試験装置用電源は、短時間に直流大電力を供給し、かつ高精度、速応答制御が要求される。日本原子力研究所向けJT−60トロイダル磁場コイル電源とJFT−2M電源・制御設備が紹介されている。その中で私が担当したJFT−2M電源・制御設備、プラズマ制御設備、サージ・ノイズ・接地対策等の説明をしている。

  8. 複合計算機による核融合実験モニタリングシステム(三菱電機技報・Vol.59・No.7・1985)
    -概 要-
    日本原子力研究所納め高性能トカマク開発試験装置(JFT-2M:JAERI FUSION TORUS-2M)から発生する計測データの収集・解析・格納を行うものである。CAMAC光シリアルハイウエイによるデータ収集層、MELCOM 70/30Cによるモニタ信号変換層、MELCOM 70/250によるモニタ信号処理層により構成される。またMELCOM 70/10のよる学習機能を有する電流基準プリプロ設定装置を有する。本件開発・設計・製作に関し、私は原研JFT-2M装置に対する三菱核融合開発室のプロジェクト・リーダーを勤めた。

  9. NEW DEVELOPMENT OF JFT-2M TOKAMAK(3) ―DATA PROCESSING SYSTEM―
    (11th SYMPOSIUM ON FESION ENGINEERING Hyatt Regency Hotel, Austin,Texas November 18-22,1985)
    -概 要-
    A data acquisition system for JFT-2M Tokamak is a computer complex system consisting of a CAMAC serial highway , a front-end computer , and a main computer , which are ranked in a definite hierarchical structure.

  10. New Developments in the Computer Complex System for the JFT-2M Tokamak
    (IEEE Transactions on Nuclear Science, Vol.NS-34,No6,December 1987)
    -概 要-
    The JFT-2M computer complex system of the Japan Atomic Energy Research Institute (JAERI) consists of a data acquisition system and a plasma control system. The plasma control system is made up of a pre-programmed minicomputer for current form pattern generation, an analog computer for high-speed plasma control, a local data logger, and thyristor power supplies.This system control poloidal coil current by real-time feedback method. With a learning control function added to it, the system can effectively correct steady-state deviations.


  11. The Plasma Control System of the JFT-2M Tokamak
    (16th Symposium on Fusion Technology, London,U.K.,3-7 September 1990)
    -概 要-
    The system performs; a) the generation of original current references for poloidal coils by a pre-programming controller, b) the modification of the references by analog controller based on feedback signals from plasma and c) the power supply control for capacitor banks and thyristor converters using final references. The pre-programming controller uses a learning control technique so that the references for coming plasma discharges always give a better result in plasma control than in proceeding discharges.

  12. 日本原子力研究所向けJFT-2Mトロイダル電源用フライホイール付き直流発電機
    (三菱電機技報・Vol.70・No.5・1996)
    -概 要-
    この設備は総出力51,300kW(12,825kW×4台タンデム結合)で直流機の分野では世界最大容量である。(1997年のギネスブックに載った)必要とされるエネルギーは210MJ(19kA、2700V)で1秒間である。最高速度460rpmから最大電流18,750Aのフラットトップ電流を1.0秒持続しエネルギー放出後、230rpmに減速される。全長15.6m、全質量353トン。慣性力を大きくするため、直径4m厚さ20cmの鋼製円盤が4枚使用され、シャフトは全体重量を減らし、慣性力を大きくするため中空シャフトが使用されている。本件開発・設計・製作に関し、私は原研JFT-2M装置に対する三菱核融合開発室のプロジェクト・リーダーを勤めた。

  13. 電総研TPE-1RM15逆磁場ピンチ核融合実験装置(前編)(三菱電機技報・Vol.63・No.8・1989)
    -概 要-
    将来のエネルギーを求めて、太陽エネルギーを地上で実現すべく核融合の研究が進められている。電子技術総合研究所(現産業技術研究所)では磁気閉じ込め方式の1つである逆磁場ピンチ方式の装置が建設された。前編に負荷系、後編に電源系及び試験について述べる。主要パラメータはプラズマ電流200〜250kA、電子温度600〜 1000eV、放電時間 〜10ms、エネルギー閉じ込め時間 〜0.2ms、大半径 0.7m、プラズマ小半径 0.135m。本件開発・設計・製作に関し、私は電総研に対する三菱核融合開発室のプロジェクト・リーダーを勤めた。

  14. 電総研TPE-1RM15逆磁場ピンチ核融合実験装置(後編)(三菱電機技報・Vol.63・No.8・1989)
    -概 要-
    後編は電源システム及び試験について述べる。電源システムはトロイダルコイル電源(最大25kA)ポロイダルコイル電源(最大120kA)、垂直磁場コイル電源(最大56.5kA)、パルス垂直磁場コイル電源(最大35kA)よりなる。本件開発・設計・製作に関し、私は電総研に対する三菱核融合開発室のプロジェクト・リーダーを勤めた。 

  15. TPE-1RM15 REVERSED FIELD PINCH EXPERIMENT -DESIGN AND CONSTRUCTION-
    (14th Symposium on Fusion Technology, Avignon, France 8-12 September 1986)

  16. 逆磁界ピンチ核融合実験装置におけるプラズマ平衡制御システム
    (電気学会論文誌B(電力・エネルギー部門誌)平成2年4月号)

  17. REDUCTION OF MAGNETIC FIELD ERROR BY THIN CONDUCTIVE COVER AT SHELL CUT FOR TPE-1RM15 REVERSED FIELD PINCH MACHINE
    (16th Symposium on Fusion Technology, London,U.K.,3-7 September 1990)

  18. Design of Equilibrium Field Control Coil System of TPE-RX
    (20th Symposium on Fusion Technology, Marseille, France 7-11 September 1998)

  19. Outline of a Large Reversed Field Pinch Machine, TPE-RX
    (電子技術総合研究所彙報 第63巻 第4,5号 1999)
    -概 要-
    TPE-RX 目標プラズマパラメータ:プラズマ温度(電子)1keV、エネルギー閉じ込め時間 5ms-20ms、プラズマ電流1MA、放電持続時間100ms。TPE-RX主要パラメータ:大半径1.72m、小半径0.45m、鉄心磁束変化4Vs、トロイダル磁場バイアス2kG 、逆転 -1kG、主垂直磁場1.6kG、DC垂直磁場0.15kG。本件開発・設計・製作に関し、私は電総研に対する三菱核融合開発室のプロジェクト・リーダーを勤めた。

  20. Front-end system of the TPE-RX reversed-field pinch machine
    (Fusion Engineering and Design 45(1999)421-436)

 


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